辻音楽師な日々

現代の竪琴「ライア」を弾いています。              BBS http://rara.jp/leier

ふと

教会で神父さんがバイクに乗って出かける光景を思い出した。
その神父さん80歳近いのよ。
で、一つか二つしか年違わないシスターが
「あらあら、おじいちゃん、気を付けてねって感じなのよ・・・」
とか見守ってて。


ほのぼのしたいつもの光景なんだけどね。


そのシスターは広島の被爆者。
よくお会いするもう一人のシスターは長崎の被爆者。
伝えられる者にしか伝えられないことがある、
老シスター達は、最近そんなことをしきりに口に
するようになってきた。


どれだけ凄惨な体験をしその記憶と共に人生を
祈りに捧げてきたのだろうか。


だけど、そんな事を話す口調はとても穏やかで暖かい。


「焼け野原の中にね、こんな地獄みたいなところにね、
十字架の付いた家があったのよ。そこできれいな歌声が聞こえてね。
誰でも、どんな人でも天国に行ける教えがあるなんて、なんて
すばらしいんでしょうって思ったの。」


それが、修道女になろうと思ったきっかけだったそうだ。
焦土からの復活、そして再生。


多くを語らない彼女の中を滞ることなく流れ続ける生命力。