「わかれ道」
今日は、例によって言語造形家の諏訪耕治さんの伴奏をすることになっているんだが、構想がまとまらない。いえ、大筋はできあがってるんだけれど、ココ、みたいな決め所が見えな
いというか。
樋口一葉「わかれ道」
同じ長屋に住むの姉と弟のような二人。お互いに恵まれない境遇故に、芽生えた恋のような関わりをもつ・・・「姉」はどこぞの金持ちのお妾になるという・・・うーん。
今まで彼とのコンビでやった物と言えば、ストイックな名人伝とか酔っぱらいとか座敷童とか、何かと身近な題材だったのだけれど。正直恋愛物の表現は苦手なんですよ・・・
と、ココまで書いて気付く。
「酔っぱらい」や「座敷童」が身近な私って一体・・・
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終了。
語りと一緒に弾く時は、基本的に曲はすべてオリジナルです。
作品を読み込んで、そこから受ける印象をもとに、実際に語り手が出してくる物に対して返していく形だから、同じ演目でもその日の語り手の状態で、全く違う曲になったり。その場でその瞬間生まれ、消えていく音。どこまで語り手とシンクロし、作品とシンクロし、聴衆とシンクロできるか。「自分」がどれだけピュアになれるか。
必要な音は向こうからやってくるというか降りてくる。
「弾こう」とか「作ろう」とするとダメ。ひたすら「聴く」。
で、今日はなかなか良かったです。
呉市仁方のホリスティック・スペース「ZION」の隣に
新しくイベントスペース「ANDANTE」ができて、そこでする
初めての公演だったのですが、ココがすごく響きが良いんです。
もともと、食堂だったかお弁当屋さんだったかで、床がタイル張りに
なっていて、残響が長い。
ストレス無く楽器が弾けるから、次々に音がわいて出てくる。
空間がお互いの音を融和させていくというか。
いや、気持ちよかった。とりあえず。