辻音楽師な日々

現代の竪琴「ライア」を弾いています。              BBS http://rara.jp/leier

寝床

お稽古が終わって、自分のお爪を買うために先生に箏屋さんに連れて行っていただき

ました。

 

箏の爪は象牙とそれを指に固定する動物の皮で作られています。

必要なのは親指、人差し指、中指の3種類でそれぞれちょうど良い大きさになるよう、指を合わせて作っていただくのです。人差し指と中指は特に問題は無いのですが、親指にはぼっこりと大きなオーボエダコ。箏屋さんがおっしゃるには、やはり時々ペンだこが大きな方もいらっしゃるそうです。

 

タコが大きくせり出しているところまで少し深めに差し込み、そのタコが爪の支えになるよう、少し深めに作っていただきました。

 

そして、お爪を入れるケース。指輪用の宝石箱を少し横長にしたような感じで

外側は織物で包まれています。朱、臙脂など赤系統の色が多かったのですが、

青みがかったシルバーの地に「金」のラインで幾何学模様が描かれたケースを

見つけ、吹奏楽育ちとしては、思わず反応。

 

箏屋さん曰く

「この色のケースを持たれている方は少ないですね」

即決!

 

金色の光のすじの中に、白く柔らかな色合いのお爪が静かに横たわります。

 

象牙も、皮も、動物のからだの一部、尊いその命をいただいています。

金の輝きに包まれた特別な場所でビロードの敷布の上で、ゆったりと休んで下さい。

そして、時々目覚めて私と一緒に美しい響きを奏でて下さい。

 

爪さん、どうぞよろしくお願いします。